アイロボット社のルンバ980とパナソニックのルーロMC-RS800。どちらも現時点(2017年12月時点)での最上位機種ですが、どんな違いがあるのでしょうか?
形、サイズ、ブラシ、お手入れ方法、使いやすさ、走行の違いを比較してみました。これから購入を検討している人に参考になれば幸いです。
ルンバとルーロ 形の比較
最初に目がつくのは、形です。左がルーロで右がルンバ。三角おにぎりの形とまん丸の形。この形の違いで、お部屋の角のほこりの取れ方が違います。
ルーロにもルンバにも裏にゴミを掻き出し、吸引口に運ぶブラシがついています。
おにぎりの形をしたルーロだと角により接近して入りこめるので、上の写真のようにブラシが角の隙間まで入りますが、ルンバの方は、約2センチほど届いていません。角までしっかりお掃除するにはルーロがいいですね。
ルンバとルーロ サイズの比較
ルーロMC-RS800とルンバ980は上からみると、その大きさはほとんど同じ、そして高さもほぼほぼ同じ。
上正面についている突起により、食器棚の下に入らないのも一緒でした。
ルンバとルーロ ブラシの比較
次に本体を裏向けてみましょう。
ルーロの吸引口は真ん中よりやや上についていて、掻き出しブラシから近いところにあります。一方、ルンバの方は、吸引口が本体真ん中についていて、掻き出しブラシが吸引口に届いていません。でもそこは、ルンバの特許システムにより、ゴミを浮き上がらせ、ハイパワーモーターが生み出す気流で、ルンバ内部に真空状態を作りだすことにより、しっかりとゴミを吸い込むことができるんです。
実際、使ってみましたが、どちらもしっかりゴミを吸い取ることに変わりはありませんでした。
ここでブラシに注目!ここが結構違うポイントだと思うのですが、吸引口についている回転ブラシが、ルーロは一般的な掃除機と同じようなブラシなのに対し、ルンバは、シリコン素材のブラシになっています。
ルーロのブラシは、髪の毛や糸くずがからまるとハサミでチョキチョキ切ったりと後々のお手入れが大変。一方ルンバの方が、髪の毛がくっつくことはあっても絡まることがありません。簡単に取り外せ、キッチンペーパーなどで軽く拭くだけの簡単お手入れでOK。
このブラシを考えた人、天才!って思います。ブラシのお手入れは断然ルンバの勝ち!
ルンバとルーロ ゴミの捨て方・ダストボックスの比較
お手入れ方法といえば、ゴミの捨て方ですね。
ルーロは、本体上の蓋をあけると、ダストボックスがあります。上にひっぱるだけ。引き上げた時、ダストボックスのフタがしまっているので、ゴミがこぼれ落ちることはありません。
ルーロのダストボックスを取り出した後の場所は、ゴミが落ちることなく、とってもきれい。
ゴミ箱の上でレバーを引けば、手を汚すことなく、片手でゴミ捨てができます。
ダストボックスにブラシがついているのも日本の家電メーカーらしい心遣い。このダストボックス、水洗いもできて清潔です。
一方、ルンバはダストボックスを横から引き出すように取り出します。
ダストボックスの口が開いているから、引き出すだけで、ポロポロと床にゴミが落ちます。
ダストボックスの大きさにも違いがあります。
ルーロのダストボックスは、ルンバに比べるととっても小さく、集塵容積は0.25L。横に並べてみるとその小ささがよくわかります。集じん容積が小さければ小さいほど、ゴミ捨ての回数が増えることになります。
ゴミを落とさず、手を汚さずに捨てれるルーロ、集塵容積が大きいルンバ。こちらは引き分けでしょうか。
ルンバとルーロ 使いやすさの比較
ルーロもルンバも上から見るととてもシンプル。ただし、ルーロはフタを開けるとボタンが5つもあります。それぞれ
- ホームボタン →充電台に戻す 電源を切る
- 遠隔操作ボタン →遠隔操作が可能に
- スタートボタン →スリープ状態からスタンバイ状態に
- 予約 切/入ボタン →スマートフォンから設定した予約を設定内容を削除せず一時的に入れたり切ったり
- レポートボタン →お掃除結果をお知らせ
という内容ですが、ルンバはこれを3つのボタンとスマホで設定ができ、シンプル。スマホで連携させる時、ロボット掃除機とスマホをwifiで設定するのですが、ルーロは、4つのボタンで5回押すのに対し、ルンバの場合は2つのボタンを同時に1回押すだけというシンプルな操作方法で簡単でした。
ルンバがシンプルなのは、説明書も同じ。
ルーロはやはり日本の家電メーカーパナソニックが作ったものらしく、小さな文字でぎっしりと丁寧にかかれた説明書がついています。
ルンバは説明書も至ってシンプル。まるで絵本のように最低限の大きな文字と大きな図でわかりやすく示されています。
スマホでいえば、ルンバはシンプルイズベストなiphone、ルーロは、丁寧に解説があるシニアスマホらくらくホン のようなものでしょうか。
ルーロのフタを開けると、起こりやすいエラー表示と対処方法が。これはわかりやすいですね。
ルンバでエラーが出たとしても、説明書をみるか、スマホのルンバアプリで調べるかになるので、私の母世代(60後半~70代)の方には、逆に使いにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。
使いやすさに関しては好みによって分かれると思います。
ルンバとルーロ 走行比較
大きな違いは、走行です。ルンバが雑巾がけのようにシンプルに走行するのに対して、ルーロは、まず部屋全体をマッピングし、その上で、その間を掃除していくのです。
わかりやすいように狭い廊下で比べてみたところ、ルンバが縦にダーといってクルッと回転して、またまっすぐ戻ってくるのに対し、ルーロはまずは廊下の端をなぞるように移動。一周半ほど進んだ後、短い辺をくるくると回転しながら戻ってきました。
掃除時間はルンバの方が早いです。
また、やや複雑な形をした我が家の20畳ほどのリビングでやってみたところ、最初のマッピングに手間取るようでした。最初に部屋の端をなぞるようにするので、端へ端へと進みます。すると、コンセントや窓のサッシ、カーテンなどいろんな障害物にぶつかりやすくなってしまいます。
ルーロがとりあえず、部屋全体を見極めようとウロウロするその姿に、『早く掃除してよね~』と思っちゃいます。
やっと部屋全体の枠を把握して、中を掃除し始めようとしたところ、真ん中にカーペットの段差があると、そこもまた、別部屋? と思うのか、カーペット周りをぐるっと一周マッピングします。
ルンバなら、勢い良くカーペットも一気に乗り上げて掃除をしてくれるので、効率がいいですね。
走行方法に関してはぜひ動画で見て下さい。ルーロとルンバの音の違い、マッピング走行と雑巾がけ走行の違い、カーペットの上でも上手にお掃除するルンバの様子などもご覧いただけます。
また、掃除をして欲しくないところの掃除方法も違います。
ルンバの場合は、デュアルバーチャルウォールという付属品を使って見えないバリアを作ることができます。
ルーロの場合は、マッピングした部屋の地図からココを掃除してほしくないとスマホで指定することができるんです。
とっても便利な機能なのですが・・・
その地図がいまいち残念。。。上の地図は、我が家のリビングマップですが、最初に縁取りしてくれていることはわかると思います。その後、真ん中を掃除してくれている途中で止めたもの。
そんなに精巧な地図ではないので、どこを掃除して欲しくないのかというより、これがどこを指すのかがよくわからない。。。
一度走行した部屋は記憶でき、2度目に走行する時にはスムーズにはなります。ただし、記憶できる地図は1枚だけ。ワンフロアのマンションならいいのですが、1階と2階がある戸建て住宅だと、フロアを変えるごとに地図の作り直しになります。
もう少し、性能がよくなれば、使えるんだろうけど、どんなに地図が精巧なものであっても、バーチャルウォールを上回るとは思えません。
走行に関してはルンバに軍配があがります。
ルンバとルーロ 比較まとめ
部屋の角までキレイに掃除したい→ルーロ
ブラシのお手入れが簡単 → ルンバ
ゴミ捨てが楽 → 引き分け
シンプルな操作方法 → ルンバ
高齢の人にも使いやすい → ルーロ
音がやや静か → ルーロ
カーペットも掃除できる → ルンバ
掃除の効率がいい → ルンバ
ルンバとルーロを比較してどちらがいいか検証してみた結果、以上のようなことがわかりました。
ルンバの詳細・購入はこちらから→ルンバ公式 アイロボットストア
ルーロの詳細・購入はこちらから→ルーロ公式 パナソニックストア
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